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砂糖の代替え(ダイエット)

10. 甘味料としてのアスパルテームおよびキシリトール
     
10・1. アスパルテーム (パルスイート)


アスパルチルフェニルアラニンメチルエステルは、2 個のアミノ酸 (アスパラギン酸とフェニルアラニン) が結合したジペプチドで、フェニルアラニンのカルボキシル基 (COOH) がメチルエステルになった化学合成物質です。
この物質は、1966 年、南アフリカで最初に合成された人工甘味料です。
この物質の商品名は主としてアスパルテームですが、他の商品名としてキャンデレル、イコール、ニュートラスイート、サネクタ、トリ-スイート、ベネビアなどがあります。
日本における商品名はパルスイートです。
水溶液の状態で、アスパルテームは、単独で砂糖の約 160 倍の甘味を呈し、また、適量の食塩と混ぜて使用すると、その甘味は砂糖単独の約 500 倍になります。
その甘味は、砂糖に近く、後味の不快感もありません。
アスパルテームは、実用上の使用量では、カロリーの寄与はほとんどないので、肥満者や糖尿病患者への低カロリー甘味料として使用されます。
例えば、ダイエット用コカコーラの甘味料はアスパルテームです。
アスパルテームは、発癌性が懸念されたサッカリンやチクロに代わり、日本では、1983 年に食品添加物に指定されました。
摂取されたアスパルテームは、体内で、アスパラギン酸、フェニルアラニン、メタノールに分解され、代謝されます。
アスパルテームの毒性に関する多数の論文があり、頭痛、目眩、幻覚などが起きると主張しています。
中でも、アスパルテームの分解生成物の一つであるメタノールに関するものが多く見られます。
同時に、アスパルテームの無害性に関する多数の論文があります。
中でも、体重 1 kg 当たり 30 mg のアスパルテームは、偽薬に比して、有為な差は見られないという主張があります。
上記のアスパルテーム量は、甘さについて、体重 70 kg の人では、砂糖約 300 g に相当します。
アスパルテームは、遺伝毒性、発癌性、催奇形成などはに関して陰性であると考えられています。
本ホームページ主催者は、「超過剰量のアスパルテームを摂取しない限り、砂糖、ぶどう糖、果糖などに比して遙かに無害である。」 と判断しています。
10・2. キシリトール


キシリトールは、単糖の一種であるキシロースを還元 (水素添加) することによって合成されます。
   
キシリトールはぶどう糖と同程度に甘く、しかもその甘さが美味であるので、欧米では 10 年以上前から、砂糖の代わりに甘味料として使用されています。
日本では、平成 10 年に、食品添加物としての使用が認可されました。
キシリトールは虫歯菌の栄養にならないので、最近、キシリトール入りのチューインガムなどが日本でも販売され始めました。
キシリトールは、ぶどう糖や果糖などの単糖と異なり、蛋白質などへの結合性を示しません。
キシリトールは体内へ吸収されますが、迅速に排泄されます (体内素通り排泄)。
したがって、キシリトールは人のエネルギー源になりません。
もちろん、キシリトールは人のコレステロールや脂肪の合成に利用されません。
これらが、キシリトールが健康甘味料として砂糖の代わりに使用される理由です。
現代の日本人の健康の維持と増進には脱砂糖が重要課題です。
野菜の煮物などの料理に入れる砂糖、隠し味に入れる砂糖やみりん、砂糖入りの菓子やドリンクを可能な限り摂取しないように努力することが大切です。
現在、キシリトールは砂糖に比してかなり高価です。
残念ながら、価額の安いぶどう糖や果糖などの還元物はおいしくありません。
血糖調節システムに遺伝的欠陥を持つ人がかなりいます。
これらの人々は澱粉を摂取してさえ、血糖が上がり気味です。
この様な人に、医者は澱粉の消化を遅らせる薬剤を処方することがあります。
澱粉の消化を遅らせる薬剤の服用も良いのですが、砂糖添加食物や砂糖入りドリンクの摂取を早急に止めることを勧めます。
50 歳を過ぎると、ほとんどの人の血糖は、たとえ正常値であっても、その内容は境界型糖尿病の血糖値に近づいています。

11. 過血糖の改善薬
α-グルコシダーゼはマルターゼとも呼ばれます.
α-グルコシダーゼは、澱粉などの非還元末端に存在するα-D-グルコシド結合を加水分解する酵素で、動植物、微生物界に広く分布しています.
人などの哺乳動物では、α-グルコシダーゼは小腸粘膜に結合して存在し、澱粉の消化を行います。
大豆や薩摩芋 (まつまいも) に含まれるオリゴ糖は有用な腸内細菌ビフィズス菌の増殖を促進し、それに付随して、「おなら」量を増加させると云われていますが、その化学構造などは不明です。
放線菌の一種のアクチノプラネス属のアミノ糖産生菌の培養液から分離・精製されたグルコバイ (バイエル薬品) はα-グルコシダーゼを部分的に阻害します。
     小腸粘膜のα-グルコシダーセ阻害剤: グルコバイとベイスンの化学構造

グルコバイは食後の過血糖の改善薬として経口投与されます。
グルコバイと類似の作用 (α-グルコシダーゼの阻害) を示す薬剤ベイスン (武田薬品工業) が開発され、市販化されています。
日本では、グルコバイに比して、ベイスンの方が安価であるので、ベイスンが広く投薬されています。


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